2020年7月17日
【腰椎椎間板ヘルニアって何?】
皆さんも『腰が痛いっ!』となった時に、『もしかして、ヘルニア?』なんて思ったことがあるんではないでしょうか?なんとなく耳で聞いて覚えていませんか?
腰痛=ヘルニアと思ってしまっている方も中にはいるかもしれません。
【腰椎椎間板ヘルニア】という言葉が市民権を獲てきているこの頃ですが、そもそも【腰椎椎間板ヘルニア】とはどんな状態の事をいうのか知っていますか?
簡単にですが、今回説明させていただこうと思います。
【腰椎椎間板ヘルニアってこんな状態】
腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の腰部の椎骨と椎骨の間でクッションの役割を果たしている軟骨(椎間板)が変性し、組織の一部が飛びだすことをいいます。このとき、飛びだした椎間板の一部が付近にある神経を圧迫し、腰や足に激しい痛みやしびれなどの症状を起こします。この症状を坐骨神経痛といい、椎間板ヘルニアの代表的な症状となっています。
※坐骨神経痛は病名ではなく、「症状」のことをいいます。
※ちなみに、【ヘルニア】という言葉は『本来あるべき場所から逸脱すること』という意味なので、腰椎椎間板ヘルニア以外にも【ヘルニア】という言葉を使います。一般的に多いヘルニアは、頚椎椎間板ヘルニア、鼠径ヘルニア(脱腸)、臍帯ヘルニア(赤ちゃんのおなかの壁に穴ができてしまい,へその緒(臍帯)の中に胃や腸,肝臓などが出たままの状態)などがあります。
【椎間板ヘルニアの発症原因】
椎間板ヘルニアの発症は、環境要因(姿勢・動作)や遺伝要因(もともとの体質・骨の形)そして、加齢が関係しています。
椎間板には、座る、立ったまま前屈みになるといった姿勢や動作でも体重の約2・5倍の圧力がかかるといわれ、こうしたことの繰り返しが、椎間板に変性をもたらし、椎間板へルニアに発展するものと考えられています。
【診断】
腰痛とともに、下肢に放散する痛みがあるような場合は、腰椎椎間板ヘルニアを疑います。
仰向けの姿勢で膝を伸ばしたまま下肢を挙上したとき (SLRテスト)に、下肢に痛みが走る為に下肢が上がらないといった症状であれば、さらにその疑いは強くなります。
その場合はMRI検査を行い、椎間板の潰れ具合、脊髄や神経根の圧迫の程度などをチェックします。
【治療法(保存療法と手術療法)】
椎間板ヘルニアの治療法は、保存療法と手術療法があります。この病気は、自然治癒することもあるため、まずは、保存療法から治療が進められます。あまりに神経の圧迫が強かったり、症状が酷く歩けない程だと手術となる場合が多いです。
2020年7月17日
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